1937年恐慌 2011 12 3

 何度も書きますが、
欧州は、「1937年恐慌」を参考にすべきです。
 恐慌というと、多くの人は、
「1929年恐慌」を連想しますが、
本当は、「1937年恐慌」を注目すべきです。
 当時のアメリカ経済は、1934年から好転し始め、
1937年まで景気回復が続いたのです。
 そこで、ルーズベルト政権は、
ニューディール政策によって膨らんだ財政赤字を削減すべく、
増税に踏み切り、財政再建路線に転換したのです。
FRBも、金融引き締めに転じました。
 だが、これは明らかに誤りだったのです。
景気は、再び急速に悪化し、株価は暴落しました。
 その後の世界史が、どうなったか、
それは、皆さん、よく知っているでしょう。
1937年から1945年までの歴史です。
 それでは、視点を現代に戻しましょう。
2010年6月のカナダ・トロントサミットで、
それまで各国で同時採用されていた、
積極的な財政・金融政策の継続合意が見送られました。
 むしろ各国は、2013年までに財政赤字を半減させるという、
財政健全化策に合意したのです。
 明らかに、景気刺激策を継続する姿勢から、
財政健全化を重視する方向に、各国が軸足を移し始めました。
 2010年のギリシャ危機の後遺症が大きい欧州に、
G20各国が押し切られた形でした。
 さて、質問をしましょう。
2010年6月から2011年11月までの間、
世界経済は、どうなったでしょうか。
世界の株式市場は、どうなりましたか。
 2011年11月30日、日本、アメリカ、欧州の中央銀行は、
ドルの資金供給の拡充策で協調することで一致したと発表しました。
 賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ。
歴史は、学ぶために存在する。
 欧州の政治家は、よく「投資家の信頼を得たい」と言いますが、
投資家からは「株式市場を暴落させておいて、
そんなことが言えるのか」という声が出ています。




































































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